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徹底した食事管理で理想のカラダを目指そう!~摂取カロリーとPFCバランスの計算方法~

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徹底した食事管理で理想のカラダを目指そう!~摂取カロリーとPFCバランスの計算方法~

毎年、フィットネスの盛り上がりとともに、大会に出場する選手も増えてきています。今年こそは大会の出場を目指している人も多くいるのではないでしょうか。

そこで今回は、コンテスト用に体づくりに欠かすことが出来ない食事管理の計算方法を紹介します。

  1. 摂取カロリー
  2. たんぱく質量
  3. 脂質量
  4. 炭水化物量 ※計算上は糖質としています。

ダイエットや体重を落とすだけなら、摂取カロリーの計算を行えばいいのですが、コンテスト用の体づくり(筋肉の大きさや体の絞り)には、たんぱく質量・脂質量・炭水化物(糖質)まで密に計算するとより良いでしょう。

今回の計算方法は、日本体育大学の岡田隆先生のが提唱する「除脂肪メソッド」をもとに紹介いたします。

除脂肪メソッドとは:体重から体脂肪量を差し引いた「除脂肪体重」をベースに、目的に応じたラインを設定し、目標摂取カロリーを設定する方法です。

摂取カロリーの計算

除脂肪体重の計算

まずはすべてのベースとなる「除脂肪体重」を計算しましょう。

「体重」と「体脂肪率」から計算します。体脂肪率はお持ちの体組成計(体重計)で計測しましょう。

例)Aさん(男性)体重 70kg 、体脂肪率 15%の場合

体重 70kg - (体重 70kg × 体脂肪率 0.15 (15%) ) = 除脂肪体重 60kg

※小数点は四捨五入

摂取カロリーの摂取 

つぎに摂取カロリーを計算します。

体重を増やしたいのか、体脂肪を減らしたいのか、目的により変わるので、目的に応じて、こちらのベースラインの数値を入れます。

除脂肪体重に目的を合わせたベースライン指標をかけて、摂取カロリーを計算

例)Aさん「体脂肪を減らしたい」(シェイプアップのベース)

除脂肪体重 60kg x ベースライン 30 = 摂取カロリー 1,800kcal

これで今必要な摂取カロリーが分かったと思います。

たんぱく質量の計算

筋肉の分解を防ぐためにも、筋肉を大きくするにもたんぱく質は欠かすことはできません。

一般的に必要なたんぱく質量は体重1kgにつき1g(例:体重 60kg = たんぱく質賞60g)と言われており、定期的にトレーニングやスポーツをされている方は、体重1kgにつき、2g(例:体重60kg = たんぱく質量120g)と言われています。

今回紹介するたんぱく質量の計算は、これと違い、岡田先生の除脂肪体重とたんぱく質対比を用いて計算していきます。

たんぱく質対比の確認 

まずは、目的に応じて、たんぱく質量をどれほど摂取するのか、こちらのたんぱく質対比を確認ください。

必要なたんぱく質の計算

つぎにたんぱく質量を計算します。

除脂肪体重にたんぱく質対比をかけ、たんぱく質摂取量を計算します。

例)Aさん 高たんぱく比2で計算

除脂肪体重 60kg xたんぱく質対比 2  = たんぱく質摂取量 120g

たんぱく質の摂取カロリー

そして、たんぱく質摂取量にたんぱく質1gあたりのカロリー数4kcalをかけて、たんぱく質の摂取カロリーを計算します。

※この数値は脂質の計算に必要になります。

例) Aさん

たんぱく質摂取量 120g x 4 = たんぱく質摂取カロリー 480kcal

こちらでは、たんぱく質対比をひとつの基準値として示していますが、基準値は個人差が多きいため最初は、「自分の目標はこれくらいかな」という大まかな指標から初めていってもよいと思います。

炭水化物(糖質)の計算


筋トレ飯で最も重要といえるのがこの炭水化物(糖質)のコントロールです。体を大きくしたい(バルク期)の場合は、炭水化物(糖質)の割合を高く設定します。

しかし、高すぎると、体脂肪がつきすぎるリスクがあります。体を絞りたい減量期では、炭水化物(糖質)の割合を低くします。しかし、低糖質の食事になる分、筋分解をまねくので、非常にバランスが難しいのが、この炭水化物(糖質)のコントロールなのです。

今回は計算上、糖質量=炭水化物量として数値化しています。

糖質比の確認

まずは、こちらの糖質比から自分の目的となる指標を確認しましょう。

糖質摂取カロリーの計算

つぎに先ほど計算した摂取カロリーに糖質比をかけ、糖質摂取カロリーを計算します。

例)Aさん 筋トレ飯の推奨基準40%で計算

摂取カロリー 1,800kcal x 0.4 (40%)  = 糖質摂取カロリー 720 kcal

糖質の摂取量の計算

糖質の摂取カロリーが分かったら、糖質の摂取量(グラム)を計算します。

糖質1gあたりにつきカロリー数の4kcalを割ります。

例)Aさん

糖質摂取カロリー 720 kcal ÷ 4 kcal = 180 g

これで糖質の摂取量が分かります。

冒頭でも述べましたが、糖質のコントロールは非常に難しいです。増量期には、糖質を取りすぎると、体脂肪がつきすぎてしまい、減量期に糖質を制限しすぎると、筋肉が分解してしまうので、体の反応を見ながら調整してください。

脂質の摂取量の計算

脂質の摂取量の計算方法は、これまでの摂取カロリー、たんぱく質量、糖質量から逆算して行うので、必ず最後に計算することになります。

脂質摂取カロリーの計算 

摂取カロリーから、たんぱく質摂取カロリーと糖質摂取カロリーを引き、脂質摂取カロリーを計算します。

例) Aさん

摂取カロリー 1,800kcal - (たんぱく質摂取カロリー 480kcal + 糖質摂取カロリー 720kcal = 脂質摂取カロリー 600kcal

脂質摂取量の計算

次に脂質摂取カロリーを脂質1gあたりのカロリー量9kcalで割り、脂質摂取量を計算します。

例)Aさん

脂質摂取カロリー 600kcal ÷ 9 = 脂質摂取量 66.7 g

※ 小数点以下第2位を四捨五入

朝:昼:夕:間のバランス

これらの量を1日を通じて、取っていくのですが、バランスよく取っていくとより良い体づくりができます。

基本的には、朝食 30% : 昼食 40% : 夕食 20% 間食 10% と言われています。

本格的なボディビルダーやフィジーカーは、1日に6食~7食に分けているので、もっと細かく調整しています。

理想のステップでコンテストへ挑もう!

食事によって体を変えていくうえで重要なのが、自分の現状と今後のゴール設定を明確にすることです、

一般的には、体を大きくする増量期(バルク期)→ 減量期(シェイプ期)のステップになり、さらに大会直前では、水抜き、塩抜きといった微調整を行います。

増量期(バルク期)

増量期は体を大きくする大切な期間です。減量期になると、筋肉の分解はある程度避けることができないので、この期間で、どれだけ大きく体を作ることが出来るかによって、今後の仕上がりに大きく変わってきます。

コンテストの設定時期や個人差によって異なりますが、おおよそ3ヶ月~8ヶ月を増量期にあてる方が多いようです。

増量期の中でも2段階あります。

  1.  ダーティーバルクアップ期:体重を増やし、体を大きくする期間
  2.  リーンバルクアップ期:筋肉量を増やしながら、体脂肪を調整する期間

現在の筋肉量や体の大きさを見比べて、増量期の期間を設定していくことをおすすめいたします。

減量期(シェイプアップ期)

よくこの時期が一番つらいと耳にすることも多いと思います。増量期と違い、トレーニング重量を維持しながら、食事制限を行っていくことの時期は精神的な苦痛を伴います。

この時期は、体脂肪を絞って、引き締まった体をつくる時期です。

一般的には、開始時の体重より、増量期で5kg以上増えた時と言われていますが、こちらも個人差があるので、あくまでも目安ととらえていただくのがいいでしょう。

大きくわけた増量期と減量期によって食事量や食事の内容を調整しながら、長い期間をかけて体をつくっていきます。

特に減量期はつらい時期が多く、心が折れそうになる時もあるかもしれませんが、そこを乗り越えて、自身の満足のいく体を仕上げ、コンテストに挑み、ステージに上がった時の充実感は言葉に表せないほどでしょう。

コンテストの結果よりも、自分自身をコントロールし、困難を乗り越えたことによって、何よりも自信がつくことが、一番の良いことかもしれません。

是非、これからコンテストシーズンが始まるので、今年または来年でもいいので、是非チャレンジしてみてください。

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